ミニミュンヘン30年の取り組みとわがまちの子ども環境
2006年6月4日(日)14:00〜
九州大学USIサテライト・ルネット

<主催>
ドイツ・日本子どもの参画交流実行委員会 in 福岡
FPAP・子ども文化コミュニティ共同事業体
NPO法人子ども文化コミュニティ
九州大学ユーザーサイエンス機構子どもプロジェクト
 ドイツのミュンヘン市で 20年の歴史がある「ミニ・ミュンヘン」。
そこは子どもたち自身が運営する小さな仮説都市です。 その創始者であり、現在ドイツの子どもたちの遊び・教育・芸術・文化などの活動のリーダー達を招いて、ドイツの事例に学びながら、福岡県内の子どもに関わる活動の紹介、交流を通して「子どもの参画」について学びあい、まちづくりにおける「子どもの参画」の促進のためのネットワークづくりをすすめることを目的として開催しました。

プロフィール
ヴォルフガング・ザッハリアスさん
子どもの遊びについてのドイツを代表する理論家で実践者。 ペダゴギッシェアクション代表 ミニミュンヘン創設者の一人 メルゼブルク大学特任教授
カーラ・L・ザッハリアスさん
ヴォルフガングとともに30年以上、ペダゴギッシェアクション(遊びと教育の統合=PA)活動を支えてきたマネージャー。 ミニミュンヘン創設者の一人
ハンス・マイヤーホッファーさん
元・ミュンヘン市青少年事業部長、PAメンバー、画家
ヴァルドラウド・マイヤーホッファーさん
元幼稚園教諭、現在セルフヘルプ組織コーディネーター
ハイデローゼ・ブルックナーさん
ドイツ児童基金連邦マネージャー、教師の指導者、 子どもの権利における子どもの参画のドイツの施策の推進者
ハルトムート・ヴェーデキントさん
フンボルト大学教授 教育学

交流会 14:00〜17:00

 基調講演は、長年ドイツで文化教育組織活動を推進してこられ、現在はメルゼブルク大学の文化メディア分野の特任教授であるウォルフガング・ザッハリアス氏と、IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)ドイツ代表であるカーラ・レオンハルト-ザッハリアス氏のお二人をお招きして、ドイツにおける遊びと文化教育に関する進展についてお話していただきました。
 
 初めに、現在のドイツの子どもの遊びや文化教育状況の紹介があり、その中で、現代の子どもは、五感を使った遊びとデジタルな遊びのバランスをとることが重要であり、それにはメディアリテラシー教育が必要だと話されました。
 そして次に、日本でも良く知られているミニ・ミュンヘンの歴史や開催されている様子を、写真を映し出しながら紹介されました。

 基調講演の後は、福岡県内で進められている4つの子どもの活動の事例報告が行われました。

 ドイツと日本、国は違っても、現代の子どもの遊びの環境や課題には共通のものが多く、今回の交流会をきっかけとして、子どもの遊びの環境づくりと子どもの参画を進めていくためのネットワークが、日本のみならずドイツとも繋がった実りある交流会となりました。


世話人の一人でドイツからのゲストのみなさんと長年親交のある九州大学の園田高明氏より ドイツ・日本子どもの参画交流会の実施に至る経緯の説明がありました。
基調講演
「遊びのまちのコンセプトとしくみ」
ヴォルフガング ザッハリアス氏(右)
カーラ・L・ザッハリアス氏(左)
興味深いお話に、参加者の皆さんは熱心に聞き入っていました
事例報告
「筑後チルドレンズキャンパス」
九州大学 南博文氏
事例報告
「九州大学USI子どもプロジェクト」
九州大学 清水麻記氏
事例報告
「創造活動育成プログラム
-小さな芸術家になろう!」
九州産業大学美術館 緒方泉氏
事例報告
「子どもの参画とコミュニティづくり」
子ども文化コミュニティ 宮由美子氏
子ども文化コミュニティ 築地亮太君
(大学1年) 活動に参加してきて感じて
いることを発表しました。


ワークショップ 14:00〜16:00
●「子どもたちとドイツ人画家との共同絵画制作」(ハンス マイヤーホッファ)

 講師のハンスさんは、ミュンヘンで美術と絵画を学び、ドイツのオリンピックむらの遊び場と遊びの活動のプランニングとデザインに長年関わってきた方です。
ハンスさんがワークショップでいつも心がけていることは、いかにして子どもの表現、アイデアを引き出すかということだそうです。また、ドイツの子ども教育は、考えることだけでなく心で感じたことを表現することを大事にしているといわれてました。

 今日のワークショップは、子どものアイデアを引き出しながらハンスさんが描いた絵(「くまが木にのぼる」「ダンシング・ベアー」「バス」「象」「鳥」「くわがた」等)をオーバーヘッドプロジェクターで映し出し、それをもとに、親子でハンスさんや仲間とともに大きな絵を共同制作していきました。
出来上がった絵を飾った会場は、個性あふれる「小さな美術館」となりました。
最後に、“ドイツの子どもオフィス”の「子どもは世界の宝」とかかれた大きな羽つき帽子をもらって子どもたちは名残おしそうに会場を後にしました。

どんな絵を描いて欲しい? 講師の
ハンス・マイヤーホッファー氏(左)
ワクワクしながらハンスさんの描く絵を
見つめる子どもたち
親子で絵を書き写しています
自由な発想で色をつけていきます
手に色をつけて紙に塗ったよ
完成した絵

参加した感想
日頃余り描けない大きな紙に思いっきり色をのせられて楽しそうでした。
お友達のアイデアで手にポスカをたらして手でぬるという塗り方に大満足、たのしかったです。
すらすらと楽しい絵をかいてくれたハンスさんありがとうございました。
とてもきれいな色がつけられていてとてもみていても楽しかったです。


ワークショップ 14:00〜16:00
●「マジックボックス」(ハルトムート ヴェーデキント)

 最初に輪になり、みんなではじめましてのあいさつ、そして、指をつかって、隣の人とあいさつをしました。
「このゲームみたいに、右の脳と左の脳両方をつかって、こんなものをつくりましょう」講師のヴェーデキント氏が円筒形のものをころころころ・・・。「カモン!」と声をかけると、あら不思議、ヴェーデキント氏のところに戻ってきます。それを見た参加者からは「おぅー」と驚きの声が・・・。
このマジックボックスの中に何がある(いる?)のか、想像しながら一人ひとり紙にかいてみました。次に、実際にあるものをつかって作ってみます。しばらくして、みんなが「う〜ん」と首をひねりだしたら「ヒントをあげます」とヴェーデキント氏。友達と相談したり、試作をくりかえしたりして、一生懸命考えながらつくりました。
最後はみんなでころがしてみせあいました。
マジックボックスが生み出す、驚きや想像、考えながらつくる楽しさ、できたときの喜び。おもちゃは万国共通、国や言葉をこえて共感をもたらすものだと体感できたひとときでした。

講師のハルトムート ヴェーデキント氏
マジックボックスの中は何が入って
いるんだろう?
自分で考えたものを作ってみよう
うまくころがるかな?

参加した感想
マジックボックスは、まえへいってもどってきたからすごかったです。
今日は、頭を使ってやって考えたり、とっても楽しかった。


子どもたちの活動報告会 17:30〜18:00

 子どもたちが、子ども文化コミュニティのキッズの活動をドイツの方たちに紹介。活動を続けてきた中で感じたことやその意味などを自分の言葉で発表しました。
 子どもたちの発表の後、ドイツのハイデローゼ・ブリュックナーさんが「夢に満ちたとても大切な活動をしていますね。子どもたちが自分たちで形づくっていくことで、世界や人々の生き方が変わっていくことにつながります。是非これからもお互い交流しながら、共に活動をしていきましょう。」と話されました。

子ども達を代表してドイツ語での挨拶
(高校2年)
ドイツのみなさん
アート活動についての発表。「お芝居や演劇を見ること、ワークショップを体験することで自分がもっている感覚に気付くことがあった」 (小学6年)
メディアキッズ活動の発表。「身近なものを取材したり、お会いする方にインタビューをして、編集するのは大変な作業。しかし、人との出会いで気付けたことがたくさんある。これからは話す人が何を伝えたいか、を考えてお話を聞いていきたい」 (中学2年)
子どもの自主企画についての発表。「子どもたちが主体的になって遊びを計画・立案、そして実行していくこと。その中での役割分担や大人が陰で見守りながら補助してくれることで実現にむかい、事後の反省を次回に生かしていくことによって、自立心と責任感を身につけられる。」(大学1年)


懇親会 18:00〜19:30

キッズのお母さんたちの手作り料理を囲みながら、和やかに歓談。
言葉や文化・世代を超えて、さまざまな話題で盛り上がりました。



特定非営利活動法人子ども文化コミュニティ